2010/09/29

シンプリシティに関する言葉や尺度



情報量と購買能力と選択肢が過剰にある時代には、あらゆるコミュニケーションとプランニングの場において「複雑なものをシンプルにすること」「雑然を整然に変えること」――いわゆるシンプリシティ(simplicity)を生み出す力の必要性が高まってくるかと思います。

その「シンプリシティ」というものに関して、いくつか面白いものがあるのでピックアップしました。


シンプリシティに関する言葉 … オッカムの剃刀(Ockham's razor)
「ある事柄を説明するのに使う要素は可能なかぎり少なくするべきである」という心構えを表す言葉。僕の認識では、ものごとのエッセンスをなるべくそぎ落とした上で「原理原則」に落とし込むべきということかなと捉えています。エッセンスを抽出する力、抽象化する力というものに目を向けるために便利な言葉です。
詳しくはこちら。
オッカムの剃刀 - Wikipedia


シンプリシティに関する尺度 … SN比
有意な情報と無意な情報を分け、前者をS(Signal)、後者をN(Noise)として、その比率を表現した尺度。シンプリシティというのはひとつには、そこに含まれるノイズの量に依存するという認識で見ると、これもひとつのシンプリシティに関する尺度になります。用語としては、情報工学あたりの言葉のようです。
このSN比については「メディアの質を決めるSN比」というタイトルで同様のことを書いています。


シンプリシティに関するサイト
The Laws of Simplicity
ロードアイランドの学長を務めるジョン・マエダ氏の「シンプリシティの法則」のサイト。



ちなみにジョン・マエダ氏についてはこちらが詳しいです。
John Maeda - Wikipedia(英語)


「シンプリシティを生み出す力」に関しては今後ますます価値が高まるだろうと思いますし、個人的に面白いなぁとも思うので、少しずつ探求を深めていきたいと思います。


追記
ジョン・マエダ氏が書いた「シンプリシティの法則」という本もあります。よろしければこちらもご覧ください。

2010/09/23

「数学みたいに、ひとつの答えがある問題ばかりじゃない」への3つの弁明



マネジメントやコミュニケーション、人間関係などの領域でやや複雑な問題が持ち上がったら、学生時代理系の学部に在籍していた僕に対して、高い確率で誰か(大学時代に数学をやってない方)が言う言葉があります。

「この問題は、数学みたいに単純じゃない。数学の問題なら必ずひとつの答えがあるけど、この問題は数学とはちがって複雑だから。」

知った風な言い方でこう言われるたびに「あぁ~そういう認識なのかぁ……」と残念に思いつつ、これまで毎度毎度、うまく対応(弁明?)することができず苦い思いをしてきました。。

最近にも一度そういうことがあったので、この機会に、今後は少なくとも理解の余地がある人に対してはきちんと伝えられるように、上記の発言への対応(弁明?)方法を考えてみました。

以下、厳密な意味では反論になっていない気がしますが、3つのパターンで行ってみます。


反論その1
「この問題」は「現実の未解決の問題」である。一方で、ここで言われている「数学の問題」というのは、既知の知見をもとに学習のために作られた「机上の問題」である。
「現実の未解決の問題」対「机上の問題」。そういう意味で「この問題」と「数学の問題」を対比してるのなら、確かに、原理的にその主張(「前者には答えがなくて後者にはひとつの答えがある」)は正しい。
しかし、後者の「机上の問題」を「数学」と言ってしまうと大きな誤解が生じる。数学の問題は単純、マネジメントの問題は複雑、と主張しているように聞こえる。前述の対比のメッセージをより正確に伝えたいなら、「数学は単純」ではなく「学習のために作られた問題は単純」と言うべき。
(これは反論というより、意図を汲み取ったうえでの訂正依頼、になります)

反論その2
高校までの数学でも、答えがひとつじゃない問題はたくさんある。教科書に出てくる証明問題の多くでは2つ以上の答え方ができるし、変数よりも制約条件が少ない問題の場合も答えに変数が残ったままになり、直線上やイチ平面上の無限の点が答えとなる。
大学以降の数学においては、また別の意味で答えがひとつじゃない問題ばかり。

反論その3
文系の人が学ぶ唯一の(?)空間の数式化方法である「デカルト座標系(直交座標系)」は、一般化座標系の一例にすぎない。数学における思考のフレームワークも実は一通りではなく複数ある。その中であえてひとつのフレームワーク(デカルト座標系)を使っているということを認識できたら、「数学の問題の答えはひとつ」とは言えないはず。。


……以上です。他にもあるでしょうか。


僕も数学をとことんやったわけではないので数学を語るには100年早いかとは思いますが、、、面白いと思う数学が巷(?)でヘンに誤解されてるのを見ると、なんか、もったいないなぁと思います。
でもそういえば、こんな感じの「誤解されてるってことが直観的にわかるんだけど、その誤解をきれいな論理で解くことはできない」ってことって、なんだか、たくさんある気がします。「血液型と性格の関係性」とか「干支と性格の関係性」とか「政治家が悪い」「メディアが悪い」という話とか。。。

でも、直観的には違和感を感じるがうまく言葉で説明できないことを言葉にできると、スッキリする。それも、あると思います。


おまけ
Wikipediaに一般化座標系の解説がありました。わかりやすい!
一般化座標系 - Wikipedia

「マナー」のフレームワーク



他者とスムーズなコミュニケーションを行うための礎。業種や職種を問わず「衛生要因」として備えておくべきもの。それが「マナー」かと思います。

「マナー」と一口に言っても、幅や深さの捉え方は接する人や文脈によっていろいろあるかと思います。いろいろあるにはあるのですが、そのマナーの向上を目指し、「自分はどれくらいできてるのか?」をはかるためには、何らかの具体的指標(地図)が必要となります。

その指標(地図)をひとつのフレームワークにして考えてみました。マナーのよしあしをはかる基準は受け手側にあるかと思いますので、受け手の「五感」という切り口で……


マナーのフレームワーク
1.見た目   (視覚)
2.声・所作音 (聴覚)
3.におい   (嗅覚)
4.ボディタッチ(触覚)
※味覚は省略

以下、各項目をブレークダウンしてみます。

1.見た目   (視覚)
  ・表情
  ・体(肌・髪・髭)
  ・姿勢
  ・動作(うなずきなどの反応ジェスチャも含む)
  ・服装

2.声・所作音 (聴覚)
  ・言葉遣い
  ・しゃべり方
  ・滑舌
  ・話すタイミング
  ・足音
  ・服やアクセサリーの所作音
   (「所作音」という言葉は本来ないと思います)

3.におい   (嗅覚)
  ・体臭
  ・服装や持ち物のにおい
  ・香水のにおい

4.ボディタッチ(触覚)
  ・ボディタッチ
  ・空間的位置関係
   (空間的位置関係は情報的身体の接触という意味で…)


……以上です。あとは、これらのそれぞれについて、「どうあるべきか」という質的な情報を盛り込む必要があると思います。
ここまで書いてみて、、思いつきの域を出れなかった感はありますが、、、今後これを改善できるように、、がんばります。


……と思うに至った背景なんですが。
これまで、人生や仕事における一番ベースの「マインドセット」と一番実用的な「スキルセット」についてはある程度考える習慣があったのですが、マナーに関してはちょっと抜けてしまっていて、、、「ある程度できてるからなぁ」「マナーなんて表層のことだしなぁ」「どうせ強みにならないから、完璧にできてなくてもいいや」とあいまいな考え方にとどまってしまっていました。。。最近、講師やプレゼンターの方に会う機会が立て続けにあって、そのときに「一流になる人はマナーも一流なんだなぁ……」と思い、自分のふるまいを見返すに至りました。。

マナーだけが大事、というわけではありませんが、心構えとセットで作られるマナー相手への思いやりや敬意の表現としてのマナーって、大切だと思います(最近、そう思えるようになりました)。がんばろ。

2010/09/20

リスト:ボルダリング入門の時期におすすめの動画

少し前まではこれほど揃ってなかったかと思うのですが、ボルダリング入門系の動画が充実しています。ボルダリングとはどんなスポーツなのか、どうやって始めたらいいのか、を知りたい方におすすめです。


尾川智子のボルダリングBasic

第一線で活躍するボルダラー尾川智子さんのDVDの一部です。ボルダリングについておおづかみに知りたい場合はこちらで。


Indoor Rock Climbing Basics

インドアボルダリング(ジムの人工壁でのボルダリング)のルール、マナー、道具、ホールド方法、ムーブなどについて実物を用いてわかりやすく解説しています。20個以上の動画がシリーズものになっているので、隙間時間で少しずつ学ぶことができます(英語ですが……)。


初音ミクのボルダリング講座V1

ボルダリングにおける体の動かし方(いわゆる「ムーブ」)について丁寧な解説がなされています。とにかくわかりやすい。こちらもシリーズものになっていて、構成は次のとおりです。
V1 … ダイアゴナル
V2 … ヒールフック
V3 … クロス
V4 … キョン足(ドロップニー)
V5 … デッドポイント
V6 … ルーフ


……僕自身はボルダリングを始めてもう1年くらいになるのですが、、こういう基本的な部分でわかっていない部分がちょこちょこあります。僕自身はおさらいの意味で見ました。


追記20110607
他にもよさそうなボルダリング入門動画があったので追加します。

Rock Climbing for Beginners

こちらは(おそらく)合計8つのシリーズもの。ボルダリングとはどういうスポーツなのか、ボルダリングをやればどんなメリットがあるのか、という基礎の基礎の部分から、各種テクニックに至るまで幅広く解説されています。

Rock Climbing

全部で何個あるのかはわかりませんが、こちらもシリーズものになっています。

2010/09/19

インド流ボルダリング

YouTubeのロイター通信のチャンネルに「インドのモンキーキング」というニュース動画がありました。まさにインド流ボルダリング。









チョークと壁(城壁?)さえあればボルダリングはできることを教えてくれます。ボルダリング好きな方なら触発されるはず。

埋め込み無効なのでリンクだけで。
India Monkey King scales new heights | YouTube

2010/09/15

これからの教育の本質



iPadのようなユーザインタフェースの優れた端末が普及し、レイトマジョリティもがネットにつながるであろうこれからの10年。

インターネットで調べればわかる情報の価値は今よりもさらに落ちます。

そして、教育の中心は今後の数年で単なる情報(WHAT)を伝えるというところから、学び方そのものを教えること(HOW)ビジョンを持たせてモチベートすること(WHY)の方へと急速にシフトしていくことかと思います。

教育の本質の変化 … ×情報 → ○学び方 + ○ビジョン


教育の本質が、人にコンテンツを届けることではなく、人に「自分で学ぶ力(学び方)と意欲(ビジョン)を植えつけること」に変わる。そんな時代を見据えて、教育を志す人間は何を考えて何を学べばいいのかなぁ、、、、と今晩人と呑みながらボーッと考えました。面白いです。引き続き、考えます。


それにしても、学ぶ意欲さえあればどれだけでも学べる。いい時代です。

2010/09/12

リスト:7つの習慣の7項目をまず丸暗記で覚える


今から20年前、1989年に発売され、全世界で1,500万部以上も売れたというスティーブン・コヴィーの「7つの習慣」。Wikipediaによると、
2002年のフォーブス誌「もっとも影響を与えたマネジメント部門の書籍」のトップ10に、チーフ・エグゼクティブ・マガジン誌「20世紀にもっとも影響を与えた2大ビジネス書」のひとつに、2008年のプレジデント誌『どの本&著者が一番役立つか』という特集の1位に選出される。

とのこと。単にたくさん売れたのではなく各方面から「良書」と認識されているようです。
(ちなみに原著のタイトルは「The 7 Habits of Highly Effective People」、直訳すると強い「影響力を持った人々の7つの習慣」です。)

本はさらっとしか読んだことがないのですが、この本について述べられているいろんな資料を読んだところでは、人生の本質をつかんだ良書のようです(……だなんて今更ですが)。

その7つの習慣を常に頭のどこかに置いて仕事していたいなぁと思い、その7つを、書き留めてみました。僕の場合はそのまま7つでまとめるのではなく、「自分」「対他人」「ベース」という3つのグループにするとわかりやすかったので、その分類に沿ってキーワードだけピックアップします。

自分
第1の習慣:自主性
第2の習慣:目的意識
第3の習慣:優先順位

対他人
第4の習慣:win-win
第5の習慣:理解する
第6の習慣:相互作用

ベース
第7の習慣:刃を研ぐ

この「7つの習慣」もかけざんの九九のように、初めて知ったときにはその強力さがわからなくても、覚えたことが後々大きな恩恵をもたらしてくれるかと思います。丸暗記でもいいので、「人生の中でたくさんの人と関わりたい」「人に良い影響を与えたい」と思っている人は覚えておいた方がいいかと思います。

僕なりの覚え方は、上記のように各項目をキーワードに絞って、それらの頭文字をつないで、とにかく「音」で覚えることです。今回の「7つの習慣」でいえば「じ・もく・ゆう・うん・り・そう・や」。

じ :自主性
もく:目的意識
ゆう:優先順位
うん:win-win
り :理解する
そう:相互作用
や :刃を研ぐ

……「じ・もく・ゆう・うん・り・そう・や」とつないで読んでも全然意味が通らないのですが、、、たとえ意味はわからなくても「これを覚えることが自分にとって大事!」と思って、「カンニングせずに明日誰かに話そう」と思って覚えると、不思議とサクッと覚えられます。

暗記することは手段なので目的化してはいけませんが、実践する前段階で覚えられずに挫けてしまう場合は、丸暗記も有効です(僕の場合がこれです……)。


おまけ
7つの習慣については上記のWikipediaやフランクリン・コヴィー・ジャパンさんなんかが詳しいです。
7つの習慣 - Wikipedia
フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社|フランクリン・プランナー/セミナー

2010/09/05

Zen Habits流人生の簡単ガイド(a brief guide for life)



Zen Habits」に「a brief guide for life」(人生のかんたんガイド)という記事がありました。その内容がよかったのでメモメモ。

……とその前に、Zen Habitsというブログはそもそもどんなブログなのか、から。Zen Habitsとは、ライターであるレオ・バボータ氏が生き方やライフハックについて書いているブログで、読者数は19万人にものぼるそうです。英語圏では結構有名なブログみたい。Zen Habitsのaboutページには次のように書かれています。
Zen Habits is about finding simplicity in the daily chaos of our lives. It’s about clearing the clutter so we can focus on what’s important, create something amazing, find happiness.
(意訳)
Zen Habitsでは、私たちの人生の混沌とした日々の中でシンプルさ(シンプリシティ)を発見するということについて書いています。ガラクタを整理して、重要なものごとに集中し、驚くべきものを創造し、幸せを見つけることができるようにするためのものです。
要は、個別のタスクをどう処理するか、問題をどう解決するか、といった個別具体的なメソッドではなく、ある程度普遍的な、人生全体における心構え、アプローチのようなものについて書かれているブログです。


そのZen Habitsによる「a brief guide for life」はこちら。
the brief guide
less TV, more reading
less shopping, more outdoors
less clutter, more space
less rush, more slowness
less consuming, more creating
less junk, more real food
less busywork, more impact
less driving, more walking
less noise, more solitude
less focus on the future, more on the present
less work, more play
less worry, more smiles
breathe
(意訳)
かんたんガイド
テレビを減らして、もっと読書を。
買い物を減らして、もっとアウトドアへ。
ガラクタを減らして、もっとスペースを。
ラッシュを避けて、もっとゆっくりと。
消費を減らして、もっと創造を。
ジャンクフードを減らして、もっとリアルフードを。
忙しい仕事を減らして、もっとインパクトを。
ドライブを減らして、もっとウォーキングを。
ノイズを減らして、もっと孤独を。
未来ではなく、もっと「今」に集中を。
仕事を減らして、もっと遊びを。
不安を減らして、もっとスマイルを。
深呼吸を。
原文では「もっと読書を」など「ガイド」内の各部分にリンクが貼ってあり、そこを詳しく説明した記事がまた別に用意されています。すごい。

個人的には、こういった「人生全体に対する心構え」のようなものも、他の知識や技術と同様、学習と実践によって身につけられるものだと思いますし、こういうことこそ、(子供と社会人両方への)教育でやるべきことのような気がします。メソッド(具体的技術)であり、アプローチ(心構え)でもあること。抽象的なアプローチ論だけでなく、具体的方法論が伴うもの。こんなものの教育に関わりたいです。

こういう「シンプルだけど、ついつい忘れがちな人生の本質」をできるだけ長い時間頭の中に置きながら生きていきたいものです。

2010/09/04

ポケットワイファイ(Pocket WiFi D25HW)の遠隔サポートサービスを解除



ポケットワイファイ(Pocket WiFi D25HW)を使っています。使い始めてからほぼ1年(10ヶ月くらい)が経ちました。

今日、部屋の掃除がてらその契約書を確認してみました。すると、加入中のオプションサービスとして次の2つの文字が。
・「遠隔サポートサービス」 315円/月
・「故障安心サービス」 105円/月
どちらも使っている実感がないので、公式サイトで調べてみました。それぞれ次のようなサービス内容みたいです。

遠隔サポートサービス
PCの基本的な使い方やネット接続方法がわからないときに電話サポートしてもらえるサービス。

故障安心サービス
故障や紛失したときのサポートが安めで済むサービス。

どっちも使ってない。。。たかが300円、たかが100円ですが使ってなくてもったいないのでオプション解除をしました。
驚いたのは、My EMOBILEというマイページがあるのに、なぜかそこでは手続きができず、サポートセンターに電話しないとできない!とのこと。えええーーってなります。
他の登録情報の変更はできるのに、オプション変更はできない。。サポートセンターでは本人確認のために色んな情報(名前・電話番号・住所・暗証番号)なんかを丁寧に聞かれるのですが、、、いや、そこ丁寧にしてる場合じゃなくって、みたいな。

イーモバイルにその意図があるかどうかはわかりませんが、手続きを煩雑にして、オプションを外しづらいようにしている印象を受けてしまいます。これ、印象よくないなぁ。マイページで解消できないから電話かけてる時点でちょっとイライラするし、、この仕組みだと、サポートセンターの人も大変でしょうに。。イーモバイルの方がもし見られていたら、ぜひ、このあたり改善していただきたいです。

おまけ
Pocket WiFiについてはこちら
Pocket WiFi (D25HW) | イー・モバイル